特別講演 | MIRU2023

MIRU2023では以下の先生方に特別講演をお願いする予定です.ご期待ください.

題目:画像と言語の基盤モデルの現状とこれから

講師:原田 達也 先生(東京大学 / 理化学研究所 / 国立情報学研究所)

日程:7月26日(水) 17:00-18:00

概要: 深層学習がブレークしてから10年が経ち,科学分野や産業分野など,様々な領域で利用されるようになった.最近では,chatGPTのような大規模言語モデルが成功を収め,専門家でなくてもchatGPTを知らない人はいない状況になっている.これに並行して,拡散モデルを利用した画像生成の進展があり,画像と言語情報を融合した基盤モデル構築や,より一般的なマルチモーダル情報を扱う基盤モデルの取り組みも盛んに行われるようになっている.本講演では,我々の研究チームが行ってきた画像と言語の融合研究を交えながら,深層学習がブレークする前後から現在までの状況を振り返り,画像と言語の基盤モデルの現状と課題について概観する.また,今後のマルチモーダル基盤モデルの方向性についても考察したい.

題目:見立てて見て取るための視覚的表現とインタラクティビティ

講師:中小路 久美代 先生(公立はこだて未来大学)

日程:7月27日(木)13:10-14:10

概要: ナレッジインタラクションデザイン研究では、多様な視覚的表現とのインタラクションを通して、人の知的創造活動を支える情報環境の創出に取り組んでいる。人は、視覚的に外材化された表現と能動的に関わることで、表出されていることがらを認識、解釈し、さらにそこから想像を膨らませて、新たな意味や関係性を見出すことができる。デザインの初期段階の営為であるスケッチにおいては、自分で描き出した表現を見ることで、発散的な思考につながることが知られている。データを可視化する際にも、外部の情報や自己の知識や体験と重ね合わせることで、データに内在する関係性の発見のみならず、そこから示唆される事象についての仮説生成や合目的的意思決定にもつなげられる。本講演では、擬似触覚(pseudo haptics)や複合現実(MR)を用いた事例も交えながら、そこに見えているものを見立て、無いものを見て取るというヒトの能力を取り巻く、課題と展望を論じる。