チュートリアル | MIRU2021

MIRU2021では以下の先生方にチュートリアルをお願いする予定です.ご期待ください. チュートリアルは7月27日(火)に実施する予定です.

題目:限られたデータからの深層学習

講師:井上 中順 先生(東工大)

概要:深層学習に基づいた画像認識技術は、国内外の産業界で幅広く活用されている。しかし、ニューラル-ネットワークを学習するために、大規模なラベル付きデータを準備することは、必ずしも容易ではない。そこで、近年注目されているのが、少量のデータや教師ラベルが付与されていないデータを活用した学習法である。本チュートリアルでは、自己教師あり学習などの学習方式について研究動向を紹介するとともに、自然画像を用いないで事前学習をおこなう最新の取り組みを解説する。

題目:コンピュテーショナルデザイン:数理最適化に基づくデザイン支援研究

講師:小山 裕己 先生(産総研)

概要:コンピュテーショナルデザインとは最適化計算等の数理的手段に基づく設計の枠組みのことである。コンピュテーショナルデザイン研究の多くは、従来は属人的であった設計のプロセスを最適化問題としてモデル化し、最適化計算や機械学習などの数理技術を駆使してそのプロセスを拡張することで、人間の思考力の限界を超えた高度な設計、あるいは効率的な設計プロセスを達成することを目的としている。こうした研究はSIGGRAPHやCHIなどの国際会議で活発に発表されてきた。本チュートリアルでは、コンピュテーショナルデザイン研究の基本的な考え方、これまでにインパクトのあった代表的な研究事例、および近年の分野の動向について紹介する。さらに、人間の感性を目的関数とする特殊なデザイン問題に対してHuman-in-the-Loop型の最適化計算手法を適用することについて議論する。

題目:深層強化学習の基礎・応用

講師:太田 佳 先生(三菱電機)

概要:深層強化学習はAtariゲームや囲碁での成功以降急速に発展を遂げ、ロボティクスや自動運転などの制御、創薬など多くの分野に適用され始めている。一方で、教師あり学習と比べると学習が不安定であることや学習のための探索の難しさなど未解決の問題も多い。本チュートリアルでは、深層強化学習の全体を俯瞰できるよう基礎的な理論や中心的な手法などを浅く広く説明し、発表者の経験を踏まえ未解決の問題や応用例を紹介する。