27-30 Jul., 2015, Osaka



MIRU2015

The 18th Meeting on Image Recognition and Understanding

チュートリアル

本会議前日に下記チュートリアル講演を行います。

日時
7/27 [月] 13:15~16:45(本会議前日午後)
場所
本会議メイン会場
参加費
本会議参加費に含まれます。
時間帯 会場A 会場B
1. 7/27[月]
13:15~14:45
「コンピュテーショナルフォトグラフィ:理論面・応用面における近年の展開」
日浦慎作(広島市立大学)
「ランダムフォレストとそのコンピュータビジョンへの応用」
波部斉(近畿大学)
2. 7/27[月]
15:15~16:45
「アクティブ3次元計測の研究動向」
川崎洋(鹿児島大学)
「パターン間類似度・相違度の再考」
和田俊和(和歌山大学)


チュートリアル1A

「コンピュテーショナルフォトグラフィ:理論面・応用面における近年の展開」
日浦 慎作(広島市立大学)
光学的処理と計算機処理の融合に基づく画像獲得手段であるコンピュテーショナルフォトグラフィ技術は,新たな研究領域として多くの研究者の注目を集めるようになってから約10年が経過した.その間,基礎的理論を深めるものから実用を目指したものまで多くの研究開発が行われ,それらを応用した市販品も産業用・消費者向けを問わず多く登場した.それではこの10年間に,我々は何を知ったのか.また今後向かうべき方向はどちらなのか.このチュートリアル講演では,体系化が進んだコンピュテーショナルフォトグラフィ技術についてまず概観し,さらに近年の理論面・応用面双方での深化について述べた上で,今後の展開について考えたい.

チュートリアル1B

「ランダムフォレストとそのコンピュータビジョンへの応用」
波部 斉(近畿大学)
Leo Breimen によって2001 年に提案されたランダムフォレストは複数の決定木を持ちその「合議」によって結果を得るアンサンブル学習による機械学習手法の一種である。構造がわかりやすく手軽にまずまずの性能が得られることや、クラス識別のみならず、回帰やクラスタリングにも利用できることから様々な分野で利用されている。コンピュータビジョン関連の分野でも、Shotton らによる人物姿勢推定など多くの適用例が報告されている。 本チュートリアルでは、まず、初学者向けにランダムフォレストの基礎の解説を行った後、最新の適用例の紹介を行って今後の研究の参考となることを目指す.

チュートリアル2A

「アクティブ3次元計測の研究動向」
川崎 洋(鹿児島大学)
近年,実システムに組み込んで利用可能なアクティブ3次元計測装置が次々と商品化され,誰もが気軽に使用できるようになってきている.さらに,研究分野においても,2015年のCVPRでは19本以上の論文において,タイトルだけでもデプスセンサに関するキーワードを含んだ研究が発表されており,その数は年々増え続けている.しかし,個々のデプスセンサはそれぞれ計測原理が異なっており,一長一短がある.このため,用途に応じてどのようなセンサを用いれば,より適切な実験や計測が可能か判断が難しいことがある.さらにここ数年の間にも新しい手法やデバイスが提案されるなど,3次元計測は今も盛んな研究分野の一つである.そこで,今回はよく知られている代表的な3次元形状計測手法について,その原理を説明し,加えて今後の展望やアプリケーション・研究事例などについて紹介・解説する.

チュートリアル2B

「パターン間類似度・相違度の再考」
和田 俊和(和歌山大学)
パターンの認識や検索アルゴリズムの性能は,パターン間の類似度あるいは相違度の定義によって大きく変化する.この事実にもかかわらず,パターン認識アルゴリズムや探索アルゴリズムの多くは,問題に応じて類似度や相違度(距離)が自由に選べるようになっており,我々自身もこれらの選択にあまり注意を払わないことが多い.本チュートリアルでは,パターンをベクトル,スパースベクトル,ベクトルの集合で表したときに,類似度や相違度としてどのようなものが選べるか,また,それによってどのような性能の違いが生じるのかについて実例を交えて解説する.特に,パターン間の類似性の評価尺度として,共通性という考え方が成立しうることについて述べるとともに,DNNとの関連についても言及する.