発表区分
MIRUは今や700名前後の参加者を数える大規模なイベントとなり,この大舞台で口頭発表することは多くの研究者の目標となってきました.しかし一方でMIRUを最終ゴールとして目指すことは,研究の国際的プレゼンスの向上,ひいては国内コミュニティの国際化にとってマイナスに働いているのではないかという懸念も示されています.MIRUはジャーナル論文や国際会議に採択されうる研究にはまだ達していないレベルを主な対象とし,それを大きく育てて巣立たせるためのイベントです.この理念のもと,以下のような方針でプログラムを編成します.
- 口頭発表を選定するにあたっては,論文の完成度や定量的性能には必ずしもこだわらず,挑戦的・萌芽的な研究,他の研究者への刺激や参考になる研究を高く評価します.この目的のため評価(査読)フォーム(本ページの末尾に記載)を一新し,査読において往々にして行われがちな論文の瑕疵や欠点を指摘するような評価になりにくいようにします.論文の選定基準は必ずしも論文の信頼性や完成度,性能の優劣に基づいたものではありません.
- 一般に,ジャーナル論文や国際会議において行われる査読は,投稿された論文の正確さ・了解性や提案内容の新規性・有効性などを第三者(査読者)が確認します.これにより論文そのものやそれを掲載した論文誌・国際会議の質に一定の保証が与えられ,同時に著者の業績が認められたことになります.それに対し,MIRUはジャーナル論文未満・国際会議未満の研究をプロモートし大きく育てる場であり,MIRUにおける口頭発表は最終的なゴールたり得ません.また,投稿された論文はMIRUでの発表に適さない場合を除き不採録となることはありません.しかし「査読付き」と呼ぶことにより,研究が業績として認められたような誤解を生む恐れがありますので,MIRU2017からは「査読」の呼称を撤廃し,『「口頭発表候補論文」を「評価」した結果「口頭発表に選定」する』というような呼称に変更しました.
- MIRUの口頭発表は基本的に,未発表のアイディアを多くの聴衆と共有することが目的となります.よって,査読付きのジャーナル論文や国際会議で発表済み,または掲載が決定済みの論文については,口頭発表候補論文として投稿することは出来ません.詳細は下の二重投稿規程の欄を参照して下さい.
投稿カテゴリとフロー
A, B : 口頭発表候補論文として,「研究論文」と「システム論文」の2種類を受け付けます.いずれも,口頭発表に選定された論文は,口頭発表に併せポスター発表も実施していただきます.口頭発表に選定されなかった論文は,一般論文と同様にポスター発表となります.
C: 一般論文はポスター発表のみとなります.
D: ポスターとともに補助的に用いるノートパソコン・タブレット等を超える機材を使用したい場合(カメラやその他センサの利用,治具等の設置)は,デモ発表にお申し込み下さい.ポスターを貼付するパネルに加え,机の提供や電源の供給を受けることが出来ます.
原稿作成要領(口頭発表候補論文・一般論文・デモ論文共通)
- 日本語または英語により原稿を作成して下さい.
- ページ数は4ページ以下としてください.
- 著者名と所属を原稿に明記して下さい.口頭発表候補論文の評価方法はシングルブラインド(著者名を評価委員に開示する方式)となります.
原稿テンプレート
原稿の作成には以下のスタイルファイルをご利用ください.
関連発表の有無に関する投稿ルール(二重投稿規程)
|
口頭発表候補論文 |
一般論文
デモ論文 |
MIRU2019の投稿締切時点で
関連既発表あり,または掲載予定 |
関連既発表論文が査読付き |
×※1,※2 |
◯ |
関連既発表論文が査読なし
(研究会,arXiv) |
◯※2 |
◯ |
ほかの査読付き国際会議等に関連論文を投稿中,
または査読期間に重複あり |
◯※2,※3 |
◯※3 |
関連発表なし |
◯ |
◯ |
※1 MIRU はジャーナル論文・国際会議未満の「新しいアイディア」の交換の場であるという趣旨を鑑み,査読付きの既発表がある研究については投稿をご遠慮ください.
※2 CVA誌への同時投稿を行う場合については,CVAの投稿規定を遵守下さい.
※3 MIRU2019 Extended Abstract集は非公開です.ただし,同じ内容もしくは一部を国際会議,ジャーナル等へ投稿している場合や今後予定している場合には,先方の投稿規定に抵触しないよう注意して下さい.
【参考】
CVPR2019, ICCV2019 では,4ページ以下の論文は二重投稿規程に抵触しないとされています.
CVAへの同時投稿について
- 英語で執筆された口頭発表候補論文は,CVAへ同時投稿することが出来ます.
- MIRUとの同時投稿論文については,掲載料はCVIM研究会が負担しますので著者には無料です.
- 投稿者へは3月29日以降に問い合わせしますので,同時投稿である旨を申告してください.
- 投稿にあたっては,CVAの投稿規定・論文作成要領等に従って下さい.原稿フォーマットは同一ではありませんのでご注意下さい.
※CVAへ同時投稿される方はこちらをご覧ください. (New!)
その他
- 作成された原稿は,「口頭発表候補論文」・「一般論文」・「デモ論文」の分類にかかわらず,Extended Abstractとして MIRU2019 Extended Abstract集に収録・配布されます.
- MIRU2019 Extended Abstract集はMIRU2019参加者のみにweb経由で公開します.
- Extended Abstractの著作権は著者に帰属します.